行政についての判決
- ◆S44. 9.20 大阪地裁 昭和44(行ク)21 市議会議員除名処分執行停止申立事件(1)◇
解除は、元の契約につき履行が完了し、該契約がその目的を達している場合には、実質的に再売買と同一であるから、合意解除による所有権の取得が同法にいう「不動産の取得」にあたると解してさしつかえない。しかし、履行が完了しておらず、該契約が目的を達していない場合の合意解除は、履行遅滞や履行不能による法定解除の場合と同様、一応所有権の移転はあるが、該契約が目的を達しないための所有権の復帰にすぎず、実質的にみて新たな「不動産の取得」と解するのは相当でない。(なお附言すると、このように解することは、元の契約による所有権の取得が「不動産の取得」にあたらないとするものではない。)
四、そこで本件の場合を検討するに、売買契約に基き本件土地は訴外会社に引渡されたが代金は支払われておらず、そのことが合意解除の原因であつた。原告が訴外会社の代表者であるという関係から、原告

が同会社に本件土地の返還及び所有権移転登記の抹消を求め、同会社が同意して合意解除したのであるが、実質的には代金不払を理由とする契約解除と何ら異ならない。従つて、右契約の履行は完了しておらず、未だ契約の目的は達せられていなかつたものと認められる。そうであるなら、合意解除により本件土地の所有権が原告に再移転しても、地方税法にいう「不動産の取得」にあたらないと解される。
五、以上のとおり、原告には不動産取得税の納税義務はないと認められるから、被告の原告に対する賦課処分は違法である。よつて右賦課処分の取消を求める原告の請求は理由があるからこれを認容し、訴訟費用の負担

につき行政事件訴訟法七条、民事訴訟法八九条を適用して主文のとおり判決する。
(裁判官 山田鷹夫 日野原昌 谷岡武教)
(別紙目録省略)
◆S44. 9.20 大阪地裁 昭和44(行ク)21 市議会議員除名処分執行停止申立事件
○ 主文
被申立人が昭和四四年七月七日申立人に対してなした市議会議員除名処分の効力を本案判決確定に至るまで停止する。
申立費用は被申立人の負担とする。
理

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